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伯父さん [備忘録]


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週に 1~2回父に会う。

95歳の父は うとうとしている時もあれば

闊達な時もあるし、何回も同じ話をすることもある。



今日は饒舌だった。

私が「伯父さんの話を聞かせて。」と言ったら

まぁ....初めて聞く話で驚いた。

父に姉がたくさんいたのは知っているが

父より10歳上の兄のことはよく知らない。



この伯父さん(父の兄)は軍人で

二.二六事件の時は鎮圧部隊にいたこと。

その後 シナ事変で大陸に送られ満州にもいたこと。

それから戦地で足に砲弾を受け負傷し前線から帰還。

陸軍病院に入院し、そこから実家へ

「怪我をして広島の病院にいる。」

という葉書が送られてきて、私の祖父が家族の前で読み上げたこと。

その時、祖母は

「あぁ良かった!これであの子は戦地で死なない。」

そう言ったこと。



その後、この伯父は

軍人を辞めて百姓をするようになったが

足が悪くて常に右足を少し引きずっていたこと。

でも普通に生活を送って、人の倍ぐらい働いたこと。



その後 何回かの戦争があって 徴兵検査がその都度あったが

伯父は普通に生活していたにもかかわらず

この時だけ、歩行用の補助器具を装着し

検査を受けに行ったこと。

「戦(いくさ)には行かない。」と言ってたこと。



そういえば この伯父さんは足が悪かったことを

私は微かに覚えている。



そして父の口から 二.二六事件やシナ事変という

歴史教科書に出てくるような名前が次々に出てくることに

正直驚いた。



父は

「日本は、第二次世界大戦前は戦争ばかりしてたんだ。

 あの時代の人間は、誰もが戦争に翻弄されてた。」

と言った。



まだ間に合うから、話を聞いておかなければ....

そう思った。



*今日はヒヨドリが縄張り争いでピーヨ ピーヨ ピーヨ

   とうるさかったです。