伝統芸能 [本]
最近 続けて歌舞伎役者に関する本を3冊読んだ
「小山三ひとり語り」 中村小山三
「菊乃助の礼儀」 長谷部 浩
「菊五郎の色気」 長谷部 浩
4歳から舞台に出て、93歳になる現役歌舞伎役者最高齢の中村小山三のひとり語りは
軽妙で明るく深く 1936年に起きたニ、ニ六事件の時に買った化粧用の刷毛をいまだに
使っている...というくだりには 思わずうなってしまったし
菊五郎には「色気」と 菊之助には「礼儀」
この二冊の本の内容と題名は 読んでみると どんぴしゃりなネーミング
それぞれ三人の人物像が浮き上がって 本当に面白かった
歌舞伎は奥が深くて はまりそうです
--------------------------------------------------------------------------------
「三人吉三巴白浪」
大川端の場
月も朧に白魚の篝(かがり)も霞む春の空 つめてえ風もほろ酔いに 心持よく浮か浮かと、
浮かれ烏の只一羽塒(ねぐら)へ帰る川端で、竿の雫か濡れてで粟、
思ひがけなく手に入る百両
( ト 懐の財布を出し、 にったりと思ひ入れ、此時上手にて厄払ひの声して
お厄払ひませう、厄落とし、厄落とし、と呼ばはる。)
ほんに今夜は節分か、
西の海より川の中 落ちた夜鷹は厄落とし、
豆沢山に一文の銭と違って金包み、
こいつあ春から縁起がいいわえぇ
--------------------------------------------------------------------------------
なんて季節感あふれる 歌舞伎の台詞...
明日は立春で満月
2015-02-03 21:31
nice!(25)